痛風の患者は日本で約100万人いるとされており、痛風予備群といわれる人は約1,000万人にのぼると推計されています。
痛風とは高尿酸血症のことで、要因は過度な飲酒や肥満、ストレスなどです。血液中の尿酸値が高い状態が続くと尿酸が結晶化して関節に沈着し、免疫細胞の反応により手や足に激痛を伴う発作を起こします。どれくらい痛いか?というと、風が吹いても痛い!!というくらいの痛みです。女性ホルモンには尿酸の排せつを促す働きがあるため、圧倒的に男性に多い病気で、生活習慣などにより近年は若い世代の患者も増えています。
痛風の発作が一番出やすい部位は足の親指の関節ですが、足首や膝・肩・肘・手首・手指などにも症状は現れます。激痛から始まって1週間ほどで治まりますが、尿酸値が改善されない限り発作は再び起こります。慢性期に入るとコブ状の痛風結節ができ、腎臓や尿路にも結石ができる他、心臓にも悪影響を及ぼします。
発作が起きたら、あおむけになって痛む部位の下にクッションなどをしき心臓よりも高くして、患部を冷やしましょう。病院では発作の痛みを抑える薬と、発作を防ぐ薬が処方されます。食事と運動で肥満を解消し、お酒(特にビール、紹興酒)を控えて水分をしっかり摂取することは痛風の予防・改善に有効です。特に脱水状態は、発作を誘引しがちです。ゴルフのような運動の後やサウナ等のあとは発作が出やすくなります。血液中に尿酸が増える原因は、体内で『プリン体』とよばれる物質が増えすぎてしまうからです。食品から摂るプリン体の量は、全体の20%程度で、80%は細胞の老廃物や体内のエネルギーの燃えかすです。
アルコール100mL中のプリン体の量
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(毎週金曜日 18時公開)は、カラダ(身体) と ココロ(心)の健康をコンセプトに、視聴者の皆さまの様々な疑問を専門家が解説します。
今月5月の担当医師として、吉田副理事長が出演します。
テーマは、『五月病』(全5回)です。ぜひ、ご覧ください♪
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神奈川県医療従事者健康保険組合副理事長 吉田 勝明